卦辞(かじ)
【大吉】
チャンスに向け力を蓄えるとき。開運するときが刻一刻と近づいている。
大畜は「大いに蓄える」と書きます。天の気が下にあり、山の気が上にあるこの卦は、動こうとする力を、上から山がしっかりと抑え込む形。勢いを持ちつつも、外に向かって無闇に発せず、内にとどめるという構造です。この構図は、一見すると進行を妨げる「停滞」のようにも見えますが、実際は「成熟のための準備期間」として極めて重要な意味を持っています。
たとえば、山の中に水が蓄えられていくように、あるいは春を待つ土の中で種が芽吹く準備をするように、この卦は「時を見て動く」ことの大切さを教えます。力があるからこそ、それを無駄に発散せず、じっと耐えること。それは消極性ではなく、真の強さであり、成熟の証でもあります。
また、「畜える」ことには、物や知識だけでなく、徳や信念を積むという意味も含まれています。人としての器を大きく育てる時期でもあり、自分の内側に目を向けることが肝要です。表面の成功にとらわれず、目には見えにくい努力や学びを重ねることで、やがて「大いなる開花」を迎える土台が整います。
今は焦って動くより、立ち止まって振り返ることが吉。自分の状態を確認し、身の回りを整え、必要な人や資源を見極める。そして、心と体をしっかり整える。そうすれば、次に訪れる「大きな転機」に、あなたは最良の姿で臨むことができるでしょう。
この卦は、静かなるときにこそ深まるものの尊さを教えてくれます。冬の寒さが春の芽吹きを準備するように、見えないところで力を蓄え、そして、満ちたときにこそ、動き始めるのです。
今日の運勢
控えめな行動が吉です。無理に前へ出るよりも、今あることを整え、足場を固めることで運が開けます。静かに力が蓄えられ、今後の飛躍に通じる一日でしょう。
恋愛・結婚
まだ大きく動く時期ではありませんが、関係の土台が強まる好機です。焦らず、相手を理解しようとする姿勢が誠意となって伝わります。恋の芽が静かに育つ時期です。
相手の気持ち
あなたに好意を抱きつつ、慎重に関係を育てたい様子があります。すぐに態度には出ませんが、真剣に向き合おうとしています。急がず自然な歩調で進めましょう。
人間関係
一歩引いて調和を大事にする姿勢が、周囲からの信頼を高めます。聞く力が活きる時期で、控えめな配慮が良い縁を引き寄せるでしょう。
仕事・学業
準備と蓄えの運気が強い時です。目立つ成果は出にくくても、水面下で力が磨かれていきます。基礎固めや学習に集中すると、後に大きく実を結ぶでしょう。
お金
大きな動きより安定重視が吉です。貯蓄・情報収集・計画見直しを丁寧に進めることで、将来の利益につながります。焦らず堅実に進めましょう。
健康
無理をせず、体力を養う時期です。十分な休息と栄養でバランスを整えると、後の活動力が増します。ペースを落として整えることが吉です。
住居・転居
今は“動かず整える”が良い時期です。現状の住まいを見直し、快適さを高める工夫が運気を安定させます。移転は急がず、準備を優先しましょう。
旅行
遠出よりも近場での気分転換が適しています。計画を立てておくことは良く、実行は少し先に延ばすと安定します。
災難
焦りや強引な行動がトラブルの種となりがちです。早めの判断と引き返す勇気が災いを防ぎます。落ち着いて慎重に動くことで安全を保てます。
爻辞(こうじ)
初爻
進もうとすると危険だが、自分を慎んで守れば吉。まだ準備不足。無理せず自己鍛錬に努めることで、道はひらけます。
之卦:天地否(てんちひ)
二爻
荷車の車輪が外れたように停滞するが、ゆく道が定まれば通じる。今は小さな故障も見逃さず、整備の時期ととらえましょう。
之卦:天沢履(てんたくり)
三爻
俊馬を調教するように、困難の中で自らを鍛えることが重要。慎重な姿勢を貫けば、やがて前進の時が訪れます。
之卦: 天火同人(てんかどうじん)
四爻
若い牛を角で抑えるように、制御の時。力を制し、調和を保つことが大吉につながります。柔らかく導く姿勢を大切に。
之卦:風雷益(ふうらいえき)
五爻
牙を削られた豚のように、危うさが取り除かれて吉。強さを抑える知恵が、周囲との信頼を得るカギとなります。
上爻
天の道にかなえば、万事が通じる。内に蓄えた力を正しく活かせば、ついに時が満ちて、大きな成功へと向かいます。
之卦:沢雷随(たくらいずい)
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